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自然と都市をつなぐ、海外事例特集

24.04.30

COLUMN

近年、都市生活者のウェルビーイング(健康と幸福)を高めるために、植物や自然環境の重要性が注目されています。
このような背景を踏まえ、先月3月28日にトークセッションイベント「国内外事例から学ぶ都市と自然をつなぐウェルビーイングなまちづくりとは?」を開催し、ウェルビーイングというキーワードをもとに、都市開発・マーケティング・場づくり・グリーンのプロフェッショナルたちがトークを繰り広げました。
イベントでお話した海外事例の一部をご紹介させていただきます。
近年、都市生活者のウェルビーイング(健康と幸福)を高めるために、植物や自然環境の重要性が注目されています。
このような背景を踏まえ、先月3月28日にトークセッションイベント「国内外事例から学ぶ都市と自然をつなぐウェルビーイングなまちづくりとは?」を開催し、ウェルビーイングというキーワードをもとに、都市開発・マーケティング・場づくり・グリーンのプロフェッショナルたちがトークを繰り広げました。
“国内外の事例”ということで、今注目の麻布台ヒルズをはじめとした日本国内の事例のほか、海外の事例を登壇者でもある株式会社TNC様にご協力いただき、下記3項目に基づいてリサーチをしていただきました。
  • 商業施設や建築内外に自然が持ち込まれている事例
  • サーキュラーエコノミー、循環を意識した取り組みの事例
  • イベントなど、憩いの場の中に自然が持ち込まれている事例

 

トークセッションイベントのレポートはこちら

 

当コラムではイベントでお話した事例の一部をご紹介させていただきます。
商業施設においては日本国内ではなかなか見られない植栽のボリューム感や既存の建物の活かし方、環境を意識した取り組みなど様々な切り口の事例が多くありました。
お仕事に取り入れていただいたり、海外へ自由に行くことができる様になった今、是非旅行の参考にしてみてはいかがでしょうか。
ここでは紹介しきれない事例も数多くあります。
個別でより詳細な海外事例のご紹介も承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

Jem/ジェム(シンガポール)

 

シンガポールのMRTジュロン・イースト直結の17階建ての商業施設兼オフィスタワー。
プロジェクト開発によって失われた緑と比較し122%を置き換えるほどの豊な緑が導入されています。在来種を中心に生物多様性が意識されていたり、館内循環システムの採用により水の消費量は年間で長さ50m×10レーンあるオリンピックサイズのプール約100個分を削減しています。
都市開発と聞くと、自然を壊す。環境に良くない。といったマイナスなイメージを持つことも少なくありませんが、失った以上を取り戻す。という考え方はなかなかなかったのではと思います。
また、在来種を取り入れているということで日本では室内のイメージが強い観葉植物が屋外で使われておりシンガポールらしさを感じることができます。

 

 

 

550 Madison Avenue マディソン・アベニュー550番地(ニューヨーク)

 

マンハッタンのセントラルパーク近くに位置するオフィス街に2022年にオープンしたパブリックスペース。
朝7時から夜11時まで開放していて、エリア内にはカフェも併設されており、誰でも自由に利用できる空間です。
屋根には傾斜があり、年間93,000ガロンの雨水を集め地下の貯水槽に貯めることができ持続可能な灌水を行うことができます。
実際に筆者もここへ行って来ました!ビルが密集するオフィス街の間に開けた空間が広がっていました。平日ということもあってか近くで働くニューヨーカーたちが朝のコーヒーを楽しむ姿が見られました。
気軽にフラッと立ち寄れるスペース
筆者撮影

 

 

GrowNYC Teaching Garden at Governors island/グロウ ニューヨーク ティーチングガーデン(ニューヨーク)

 

マンハッタンやブルックリンからフェリーで10分ほどでアクセスできるガバナーズ島。
かつて軍事施設が並ぶ島でしたが今が一般開放され、スパ・グランピング施設などレジャーを楽しめるニューヨーカーたちの憩いの場。
そこではファーマーズマーケットの開催実績もある環境団体「グロウNYC」のイニシアチブで島内に都市型農園「ティーチングガーデン」を展開。幼稚園から高校生向けに野菜やハーブの栽培・収穫・調理を通じた環境教育をおこなっています。
収穫された農作物はニューヨーク市内の施設などへ無償で提供されます。3年間で1.3トン以上を寄付してきました。島内にも直売所や環境・栄養に関する家族向けイベントが開催されています。

 

 

 

The Refinery at Domino Sugar/ドミノ製糖所工場跡地再利用プロジェクト(ニューヨーク)

 

ブルックリンのドミノ製糖所工場跡地にて2017年にスタートした適応型再利用プロジェクト。
長い間ニューヨークのアイコンだった佐藤工場の外観は残しつつも、Domino Sugger のサインもLEDにし新しくなりました。
古いレンガの建物と新しいガラス張りの建物の間には高木やハンギングが設置され、窓ガラス越しに干渉できる垂直庭園が魅力的。
排水処理と再利用システムが備えられていて、余暇処理水は川へ放出さえれることで下水道のオーバーフロウや川の水質改善に貢献しています。

 

 

 

Google UKHQ at Kings Cross/Googleイギリス本社ビル(イギリス)

 

2024年に完成予定のキングクロス駅に隣接するGoogleイギリス本社ビル。低層で横に300mと横長な構造で「水平な高層ビル」とすでに相性がつくほど。
栽培や製造方法から加工・廃棄方法に至るまでのサーキュラーレベルを満たした外部の認証制度「c2c:ゆりかごからゆりかごまで」を導入し木材や人工資材など全てにわたりサスティナブル度が高い建物となっています。
また、建築にはGoogle本社で開発された建物の建築に使われる資材ひとつひとつに既存の認証制度を組みああせて兼っしょうする制度 Google Healthy Materials プログラムに適合した資材のみが使われています。

 

 

合わせて、キングクロス再開発地内には「The Story Garden」というコミュニティガーデンがあります。”I ,we,planet”をモットーとし、自己啓発・コミュニティーづくり・体験的に環境課題を学ぶことができます。
近隣の学校に通う子どもたち以外にも多忙であろうGoogleやメタの社員たちもこのような活動に参加しているということで、世代問わずこういった体験が求められていることがわかります。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。
ここでは紹介しきれない事例も数多くあります。
個別でより詳細な海外事例のご紹介も承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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